ワインのお話 -「白ブドウを使って赤ワインの製法でつくるワイン」オレンジワイン

タイタンキャピタルの金澤幸雄です。

数年前から、日本でもオレンジワインの人気が高まっています。当初はその名前から「オレンジの果実からつくられたフルーツワイン?」などと誤解されていましたが、今やしっかりと認知されつつあるようで、喜ばしいことだなと思っています。

オレンジワインは、ブドウからつくられるれっきとしたワインです。シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリなどの、皮が黄色や緑のブドウを皮や種子ごと発酵させてつくります。

ここで、赤、白、ロゼワイン、それぞれのつくり方をおさらいしてみましょう。

赤ワイン:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールなどの、皮が紫や黒いブドウを皮や種子、場合によっては軸の部分ごと発酵させてつくる

白ワイン:シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、ピノ・グリなどの、皮が黄色や緑のブドウの皮や種子を取り除いて発酵させてつくる

ロゼワイン:赤ワインに使うカベルネ・ソーヴィニヨンなどの黒ブドウを皮や種子を取り除いて発酵させてつくる(=赤ワイン用のブドウを使用し、白ワインの製法でつくる)

したがって、オレンジワインは簡単に言うと「白ブドウを使って赤ワインの製法でつくるワイン」ということになります。ちょうど、ロゼワインと真逆のやり方、といったところでしょうか。白ワインの皮や種子をまるごと使いますが、白ブドウの皮には赤い色素(アントシアニン)が含まれていないので、液色は赤くなりません。皮に含まれる微量の色素が溶け出すことで、一般的な白ワインよりもややオレンジ色に近い色になるのです。

また、皮や種も取り除かずに仕込むことで、白ブドウの皮がもつ色素、渋み、香り、種に含まれるタンニンなどが溶け込み、まるで赤ワインのような渋味をかすかに伴った複雑な深み、旨みを感じられる味わいのワインになります。

ワインのルーツは気が遠くなるほど古く、ジョージア地方の遺跡で、約8000年前(新石器時代)のものとみられるワインづくりの痕跡が発見されたことに由来します。

このように、ワインづくり発祥の地とされているジョージアでは、今でも壺に房ごとブドウを入れて発酵させ、土中に埋めて熟成させるという製法でアンバーワイン(琥珀色のワイン)をつくっており、これはオレンジワインのルーツとなるものです。

ここ10年ほどで、日本のワイナリーでも日本固有種のブドウである甲州などを使ったハイレベルなオレンジワインがつくられるようになりました。これらは当然ながら日本料理との相性も抜群ですので、見かけたら試してみるのも良さそうです。

金澤幸雄